新しい機械が増えましたので、使用する機械の特性を記しておきます。

①Qスイッチルビーレーザー　・・・　シミを狙い撃ちしたい方
局所的なシミに対してはこのレーザーを使用します。非常に破壊力の強いレーザーです。シミを取る効果は絶大ですが、治療後１週間から１０日程度は薄いかさぶたができます。また、かさぶたが取れた２～３週間後からレーザー照射部が茶色くなることがあります。これはレーザー照射による炎症後色素沈着です。炎症後色素沈着は自然に治まりますが、おおむね３か月～半年程度（肌質により１年以上）の時間が必要となります。
生まれつきの太田母斑や異所性蒙古斑などもこちらのレーザーを使用します。

 

②Nordlys(IPL)・・・もやもやしたシミの方・赤みが気になる方・多数のシミがある方
Nordlysはレーザーとは異なり波長域が広いIPL（Intense Pulsed Light）という光を照射する機械です。一般的に光治療器と呼ばれたりもします。当院のIPLは次世代IPLとも呼ばれ光治療器の最新モデルとなっております。
シミが多数ある方や、もやもやとした顔の赤みが気になる方にはNordlysでの治療をお勧めします。またシミは少ないけれど、赤みや血管の拡張が気になる方にも向いています。光治療は回数を重ねるにつれ一層効果が出るため、１か月に１度くらいの間隔で４～５回の治療をお勧めします。赤み・シミ・ハリや肌理（きめ）に効果的です。
産毛の多い方は、先に③のレーザーをおすすめします。
注）タバコのニコチンには血管収縮作用があるため、治療前４時間は喫煙を控えるようにお願いいたします。（喫煙はシミやシワなどの肌の老化を加速しますので、この機会に禁煙しましょう！！）

 

③GentleLasePROおよびGentleMAX・・・産毛が多く、全体的にシミが気になる方
ロングパルスアレキサンドライトレーザーおよびロングパルスヤグレーザーというレーザーです。当院では初代の機械から１５年以上愛用中のレーザーです。脱毛と美顔の両方をかなえる機械です。とくに産毛の多い方は、まず脱毛を兼ねるこちらのレーザー治療から開始しております。このレーザーは医療レーザー脱毛機器として、日本国内で最初に承認されたレーザーです。

シミの治療にはひとつの機械だけで治療せず、症状に合わせて機械も組み合わせていきます。なお、肝斑にはレーザーや光による治療は適しません。まずは内服とスキンケアによる治療を行っております。

また、ホクロや加齢によるイボ(脂漏性角化症)などの隆起を伴う病変には炭酸ガスレーザーを用いて削り取る治療が必要となるため、使用するレーザーが異なります。