新しいQスイッチルビーレーザーが仲間入り

新しいQスイッチルビーレーザー The Ruby Z1 Nexusが仲間入りしました。
Qスイッチルビーレーザーを使用して治療すること25年余り・・・小倉記念病院形成外科に勤務していた当時、北九州でレーザー治療ができる施設がなかったために、病院にお願いしてQスイッチルビーレーザーと炭酸ガスレーザーを導入していただきました。当時のレーザーは米国スペクトラム社製で高温多湿に弱いレーザーだったので、診察室にはレーザー専用のクーラーまで設置して、年中寒い状況で照射していました。今となっては懐かしい思い出です。
その後開業し、開業時に導入したのがニーク社製のQスイッチルビーレーザー、次にジェイメック社製のQスイッチルビーレーザー The Ruby Z1を導入しました。今回は機械が壊れたわけではありませんが、そろそろ年数が経ってきたこともあり、最新モデルのQスイッチルビーレーザーThe Ruby Z1 Nexus にグレードアップしました。最近の機械はすべて液晶のタッチパネルになってきましたが、当院で唯一アナログ仕様だったルビーレーザーもとうとうタッチパネルになりました。最大の違いは今までのQスイッチルビーレーザーよりも小さな照射径から大きな照射径にまで変更可能で、照射間隔(ヘルツ数)も変更できるので、広範囲の照射をするような場合には処置の時間が短縮されます。1ショット当たりの照射面積も広くなりましたので、同じ面積を治療しても今までよりもショット数が少なくて済む(痛い回数が減る?)ことになります。
新しいQスイッチルビーレーザーにするのか、最近トレンドのピコレーザーにするのか少し悩み、ピコレーザーのデモンストレーションも行いましたが、きちんとシミが取れるという点と、とれたシミが再発しにくいという点ではQスイッチ系のレーザーがいいと判断し、今回もQスイッチルビーレーザーを選びました。最近、他院でピコレーザーの治療を受けたけど、取れてない・・・と訴えてこられる患者さんが増えてきたのも、私がナノ秒レーザー(Qスイッチレーザーはナノ秒レーザーです)を選んだ一因です。シミの治療になくてはならない本当にいいレーザーだと思っています。(刺青の治療には絶対ピコ秒レーザーの方がいいので、当院では刺青の治療は行っていません)
Qスイッチレーザーの難点は、照射エネルギーが強力すぎるために黄色人種の肌にはレーザー後の色素沈着が生じやすいという点ですが、色素沈着は待てば必ずおさまってきますので、もしレーザー照射後に色素沈着が生じてしまった場合は、摩擦や日焼けを避けて気長にお待ちください。必ず薄れてきます。

 



2022年04月27日